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誰から聞いたか忘れたけれど、リリーは知っていました。
「倒れたバイクを起こせなければ、免許は取れない!」ということを・・・。
えぇ~?そんなの簡単じゃないの~?と軽く考えていましたが、よくよく自分の人生を振り返ると、スポーツクラブで同世代の女性が使っているダンベルが持ち上げられなくて、軽量のものに変えてもらったことがあったな~。((+_+))
ちょっと不安になりました。
リリーは入る気満々で教習所の門をくぐりましたが、申し込みの前に教習所のお姉さんにお伺いしました。
リリー:もしバイクを起こせなかったらどうなりますか?
お姉さん:その場合は小型の免許に変更してもらうか諦めるかになります。
リリー:ちょっと自信ない・・・、どうしよう・・・。
お姉さん:練習しますか?
リリー:えぇ!練習させてもらえるんですか?
お姉さん:大丈夫ですよ、それから考えてください。
あとから聞いたら先に練習できるかは、教習所によるらしいのです。
リリーはとてもラッキーだったと思います。
しばらくすると、教官が来てリリーをバイクの練習場まで連れて行ってくれました。
教官は色の真っ黒なおじさんでした。
教習時間外だったようでリリーと教官以外は誰もいません。
靴、ヘルメット、防護ベスト、軍手を借りて、教官が倒したバイクの前に立たされました。
思っていた以上に大きい・・・。
(これも後から知ったのですが、車種はホンダCB400なんですね)
教官:腰を痛めてはいけないので、体全体で押し上げるようにしてください。
リリー:はい。
フンギャー・・・し~ん、、、
フンギャー・・・し~ん、、、
バイクはピクリとも動きません。
正直ここまで動かないとは想定外だったので、リリー焦りました。
フンフンフンギャー!!!(≧ヘ≦)
し~ん・・・
見かねた教官が、見本を見せてくださいました。
腕ではなくて、体をバイクに預けて乗り越えるように胸全体で押し上げるように、太ももと膝で踏ん張って・・・
教官:コツをつかめばできるので、もう1回やってみましょう。
リリー:わ、わかりました!
フンギャーーー!
(∴`┏ω┓´)
ちょっと動く
腕はほとんど使わない!胸でバイクの向こう側に乗り越えるように!足をうまく使って!
フンフンフンギャー!
ヽ(∴`┏Д┓´)ノ
バイクはゆるゆると持ち上がり、何とか起こすことに成功!!
教官が・・・教官が一緒になって後ろから
「そうそう、そうや、もうちょっと!がんばれ!!がんばれ!!!」
声援がリリーの背中に・・・
無事にバイクが起こせたときは
「よっしゃ!そうや!やったーーーーー!」
教官の歓声が聞こえたとき、リリーはうれしくて感激で涙がじわっ~。
あぁ、今思い返してもウルウルしてしまう~・・・
ヤッターと振り向いた時、リリーの目に映った浅黒い教官の口元からこぼれる真っ白な輝く歯!
リリーはもう教官がおじさんには見えなくなっていました。
素敵な素敵なかっこいい教官です♪ \(^o^)/
かっこい~♪
これで安心です。
入会手続きを無事に済ませて、その数日後に実際の教習が始まり、最初の1時間目にバイク起こしが実施されました。
女性3名、男性4名。
全員無事に起こすことができました。
リリー以外バイク起こしは初めてだったそうですが、細身の女性が1度失敗していましたが、2回目は根性で持ち上げてました。
すごいな~、リリーだったら泣いて帰っていたかもしれません。
練習させてもらって、ホント良かった、感謝です。
まずは第一関門突破です。
この日から教習所通いがスタートしました!
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